お盆
- yoshimoto
- 8月12日
- 読了時間: 1分
私が27歳の時
呉服店だった店を改装して
呉服店ときりえは続けながら
清水焼やオリジナル漆器と
縞木綿の小物も制作し販売
現金商いを多くしようと転換・・・
その頃はお盆に私ひとりの店番が常
店の主人の兄は両親とともに
両親の実家がある北陸へ墓参に

その木綿の小物や漆器の制作に
兄は忙しくオートバイで
職人さんや内職さん回りに
兄が38歳、私が34歳の時
兄はお盆を過ぎたころから
次第に元気を失っていった
秋には通院するようになり
冬の初めにはすっかりやせて
若い頃のハンサムな兄に
・・・そして
病の愚痴も弱音も何も言わず
年が明けると逝ってしまった
兄はまだ39歳私は35歳だった
私はいつもお盆になると
オートバイに乗って
元気に外回りを終えて店へ戻ると
ヘルメットを持ったまま
笑いながら私をからかっていた
元体育教師の兄の姿が浮ぶ
もう40年余りが過ぎてしまった





コメント